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妊娠・授乳中の女性に対する放射線の影響に関し

2011.03.18

長野県の報告では、環境保全研究所(長野市安茂里)において、常時、空間放射線測定を実施しており、東北地方太平洋沖地震により福島第一原子力発電所等に被災がありましたが、長野市内において常時観測している空間放射線量は現在、健康に影響はありません(18日現在)とのことです。

詳しくは長野県のホームページにて
長野県内の空間放射線量測定結果
http://www.pref.nagano.jp/kankyo/kansei/houshanou/houshanou.htm
長野市以外の県内各地で簡易放射線測定も行っており、その測定結果も掲載されています。(16日諏訪市 0.04マイクロシーベルト/h)

また長野県では、空間放射線測定結果及び健康相談についてのお問い合わせの窓口が開設されています。
「東北地方太平洋沖地震放射線相談電話」(電話:026−235−7418)

都道府県別環境放射能水準調査結果(ミラーサイト)
http://eq.yahoo.co.jp/

【日本産科婦人科学会より放射線被曝について心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内】
日本産科婦人科学会より放射線被ばくについて心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内(16日現在)がありました。

それに基づきますと、現在において、長野県下の妊娠・授乳中の女性に対する放射線の健康への影響やヨウ素剤服用の必要性はありませんが、引き続き自治体などからの情報に注意をしていてください。(ヨウ素剤服用には副作用がありますので、指示無く安易に服用をしないでください)

なにか、注意すべき情報が当院にも入りましたら、HPでお知らせします。

〈放射線の影響と甲状腺がんに関し〉
● 原発事故で放出された放射性ヨウ素が大量に体内に入ると、甲状腺に蓄積され、甲状腺がんの発症リスクが高まります。その予防として、あらかじめ放射線を含まない安定ヨウ素剤(ヨウ化カリウム)を服用、または被ばく後すぐに服用し健康被害を防ぐという方法があります。(ヨウ化カリウムは甲状腺がんの防止のため服用されますが、これは放射線によるその他の影響をすべて防止するものではありません。 )

● 甲状腺とは気管(喉ぼとけ)付近にある腺で、ヨウ素を用いて数種類のホルモンをつくる場所です。

● 甲状腺がんになりやすいとされる被ばく量は50ミリシーベルト(50,000マイクロシーベルト)以上とされています。

● 総被ばく量は(時間あたりの被ばく量)×(時間)で計算されるので、例えば1,000マイクロシーベルト×50時間で、50ミリシーベルトということになり、発症の危険が高くなります。

● 被ばくによって、乳幼児や若年者では特に甲状腺がんの発症率が高くなります。しかし、被ばくにより発症したがんは比較的おだやかながんとされ、治療なしでもゆっくりとしか進行しないとされています。40歳以上では被ばくしてもあまり発症率は高くならないとも報告されています。

● 妊婦さんが被ばくするとお腹の中の児(胎児)の甲状腺機能にも悪影響がでます。

● 被曝量が50ミリシーベルトより少ない場合にはヨウ化カリウムを服用する必要はありません。 また、インターネット等でヨードチンキやルゴール液を飲むと甲状腺がんの予防効果があるという噂がありますが、効果がありませんし、危険ですので、絶対に飲んではいけません。

【妊娠・授乳中女性のヨウ化カリウム服用について】
● ヨウ化カリウム服用を考慮したほうがいい妊娠・授乳中女性は50,000マイクロシーベルト(50ミリシーベルトと同じ量)以上、被ばくしたと考えられる40才以下の方です。

● ヨウ化カリウムの副作用としては甲状腺機能低下(甲状腺ホルモンが少なくなること)とアレルギー反応が心配されます。 成人の場合はあまり心配ないのですが、乳幼児では甲状腺機能低下の心配が、また、妊娠・授乳中の女性が服用すると、胎児、乳幼児に甲状腺機能低下が起こることがあります。

● 甲状腺ホルモンは胎児や乳幼児にとっての脳の発達に特に重要とされているホルモンです。

● ですので、妊娠中ならびに授乳中の女性は、なるべくヨウ化カリウムを服用しないで済むよう、被ばく量を可能な限り少なくする工夫が重要となります。(なるべく遠方に避難する、屋外にでないようにする、など)

危険性の高い地域の方々はより詳しい情報を下記よりご覧下さい。
(日本産科婦人科学会のHP http://www.jsog.or.jp/)